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屋久島の植物ガイド

毎月,その月に屋久島で見られる植物を紹介します。この植物ガイドはその月の実際の調査結果に基づき,海岸や道路沿い,林道や登山道などで,花や実の見られる主な植物を紹介します。(屋久島環境文化財団発行「屋久島の植物ガイド」より)


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屋久島の植物ガイド【1月】
この月の様子 植物相 里地 海岸 低地 低山地

◆ 屋久島の【1月】 ◆


 1月新しい年の幕開けです。
 洋上アルプス屋久島の冬は大変特徴的です。島の北側では,北西の季節風が吹き,肌寒い日が続きますが,島の南側では,季節風もあまり吹かずポカポカした晴天が続きます。
 また,山頂付近では,積雪が見られると同時に,南部の海岸部では,ブーゲンビリアなどの亜熱帯性植物の花が見られます。
 このように,屋久島の冬は,日本の太平洋側と日本海側の気候,そして,北海道と同じ冷温帯性気候と亜熱帯性気候が同時に見られるのです。
 屋久島の低地では春はそこまで来ています。

アブラナとモッチョム岳[恋泊]


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◆ 屋久島【1月】の植物相 ◆

ヤクシマダケ草原帯
1800m以上
 山頂付近では積雪もあり,花はほとんど見られない。
スギ樹林帯
800mから1800m
 氷点下に下がる。スギに混じって,モミ,ツガなどの針葉樹やヒメシャラ,ヤマグルマなどの広葉樹が生える。花はなく,実はサルトリイバラ,ナナカマドなど。
照葉樹林帯
0~1000m
 スダジイやアカガシなどの常緑広葉樹が生える。
 花は,サザンカ,リンゴツバキなど。実はフユイチゴ,ソヨゴなど。
海岸~低地
0~100m
 暖かい南の海岸や低地では,亜熱帯性植物のほか,ダンチク,ヒキオコシ,シロノセンダングサ,ツワブキなどの秋の花,スミレ,ハルノノゲシ,カッコウアザミ,レンゲソウなど春を告げるたくさんの花々が見られます。

山の図

標高差図

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◆屋久島【1月】の里近くでみられる植物◆

ポイントのGIFハマエンドウ(まめ科・花期1~4月)海岸 [春田浜]

ハマエンドウ
ポイントのGIF 海岸の砂地に見られる多年草。茎は,つる性で,長さ1mになる。葉は8~12枚の小葉からなり,先端は巻きひげになる。
 枝のつけ根に赤紫色の花が3~6個つく。実は大人の親指ほどのさや状で,熟すと黒褐色になる。新芽を小さく刻んで,油いためやあえ物にする。浜にあるエンドウの意。
ポイントのGIFサツマサンキライ(ゆり科・花期12~2月)海岸~低地 [春田浜]
ポイントのGIF海岸近くの林内に見られる常緑のつる性低木。葉はサルトリイバラに似るが,サルトリイバラは実が赤いのに対して,サツマサンキライは,実が黒紫色である。また,花期が早く,黄赤色の小花が球形に集まって咲く。 屋久島の低地では圧倒的にサツマサンキライの方が多い。両種とも葉を「カカラ」と呼び,ダンゴに使う。

サツマサンキライ
ポイントのGIFキケマン(けし料・花期1~7月)海岸~低地 [麦生]

キケマン
ポイントのGIF海岸や低地の草地,荒れ地に生える。無毛でやや大型の越年草。茎は太くて丸く,中空で,高さ40~60cmになる。葉はニンジンの葉のように小さく分かれてやわらかい。
 花は黄色い唇形で,上唇に茶色の模様がある。花穂は長さ10cm程,花は下から順に咲き上がっていく。全草有毒植物。
ポイントのGIFテリハノイバラ(ばら料・花期1~7月)海岸~低地 [麦生海岸]
ポイントのGIF無毛の落葉低木で,茎は長く地面をはい,トゲがある。葉は小さくて,厚く,表面は光沢がある。花はやや大型で,直径33.5cm,白色である。果実は球形で,冬に赤く熟し,光沢がある。生花に使う。日当たりを好み,名前は葉がテカテカ光ることから名づけられた。

テリハノイバラ

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◆屋久島の【1月】海岸付近で見られる植物◆
(標高0~10m)

ポイントのGIF ハマダイコン (あぶらな科,花期1~4月) 春田浜

ハマダイコン
ポイントのGIF 花の後に長さ5~8cmのさや状の実ができる。熟しても裂けない。
 ダイコンの野生化したもので,もちろん食べることもできる。
ポイントのGIFウスベニニガナ(きく科,花期ほぼ1年中)麦生
ポイントのGIF荒れ地や道端に多い1年草。茎は高さ25~45cm,下部から分岐する。葉は茎の下に集まり,長さ5~10cm。
 花は枝の先に2~5個つく。赤紫色の筒状の花をつける。花後はタンポポの花のように種子のついた綿毛を飛ばす。ニガナは苦い菜の意で,ちぎると苦い白い汁が出て,ウサギやヤギが好む。

ウスベニニガナ
ポイントのGIF その他
海岸 (花)
・シマチカラシバ ・オオキダチハマグルマ
・イソフサギ ・イソマツ 

(実)
・スナズル ・ハマゴウ
・ソナレムグラ など

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◆屋久島【1月】の海岸~低地で見られる植物◆
(標高0~100m) 
ポイントのGIFスミレ (すみれ科,花期1~5月) 春田浜

スミレ
ポイントのGIF北海道から九州の山野や道端の日当たりのよい所にはえる無茎性の多年草。高さ7~11cm。
 花は,濃紫色まれに白色。花弁は長さ1.5cm程。和名は「スミイレ」で,花の形が大工さんの使う墨(すみ)つぼに似ているため。
 花は汁物やあえ物にして食べられる。
ポイントのGIFキランソウ(しそ科,花期1~5月) 麦生
ポイントのGIF庭や畑に多い多年草。葉,茎とも地にへばりつき,濃緑色で,径10~20cm程の株状となる。
 花は濃紫色,で全体に縮れた毛がある。別名「ジゴクノカマノフタ」,地面をはうことから名づけられた。
 全草,薬用として人気が高い。

キランソウ
ポイントのGIFタネツケバナ (あぶらな科,花期ほぼ1年中)  麦生

タネツケバナ
ポイントのGIF荒れ地や田畑に多い越年草。茎は下部から枝を分け,高さ10~30cmになる。
 花弁は白色で長さ3~4mm。和名は種漬花で,イネの種籾(たねもみ)を水に浸けて,苗代を作る準備をする 頃に花が咲くことによるという。
 クレソンの仲間で食用になる。
ポイントのGIFウシハコベ (なでしこ科,花期ほぼ1年中)  麦生
ポイントのGIF 山野に見られる越年草。ハコベと同様,横に広がり,高さ20~50cmになる。葉は卵形。花は上部に集まってつき,花弁は白色で,ウサギの耳状に分かれる。花は受粉後下向きに曲がる。
 ハコベに似るが,全体的に大きくて赤みを帯びる。

ウシハコベ
ポイントのGIFその他

海岸~低地(標高0~100m)
(花)
・テリハノイバラ ・モミジバヒルガオ
・ブッソウゲ ・ヤクシソウ ・ツワブキ
・ホソバワダン ・ダンドク ・オオバライチゴ
・シロノセンダングサ ・ハマヒサカキ
(実)
・アオノクマタケラン ・シャリンバイ 
・マルバニッケイ  ・アコウ  
・サキシマフヨウ ・トベラ ・ケウバメガシ
・ハマビワ など

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◆屋久島【1月】の低地~低山地で見られる植物◆
(標高500m以下) 

ポイントのGIFチャノキ  (つばき科,花期10~1月) 麦生

チャノキ
ポイントのGIF古く中国から輸入された栽培植物で,葉が茶の原料となる。常緑低木で高さ1~2m。花は白く,直径2~3cm,花弁が5~7枚。花の後に1cm程の球形で緑色の実ができる。
 茶は古くから屋久島でも栽培されていたようだが,暗い木陰でも育つので山地の境界木としても植えた。
ポイントのGIFその他

低地~低山地
(標高500m以下)
(花)
・ヤクシマノギク  ・オニカンアオイ
・ヒメジソ  ・スギ ・オニクロキ 
・コナスビ  ・タツナミソウ
・リンゴツバキ   ・サツマイナモリ

(実)
・センリョウ  ・フウトウカズラ
・ヤマモガシ  ・タイミンタチバナ
・イズゼンリョウ ・テンナンショウ
・トウワガキ  ・イイギリ
・リュウキュウルリミノキ 
・サルトリイバラ ・サネカズラ
・マンリョウ ・イヌザンショウなど

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